容疑者が本当に憎んでいたのは、彼の妄想の中に潜在する「ネットリンチに勤しんでいる人々」であったろうし、彼のアカウントを閉め出す株式会社はてな、要するに漠然としたはてな界隈というもので、Hagex氏が個人として特別に恨まれていたかというと、そうではないような気がする。容疑者の生活エリアにそれとわかる形で現れたために、容疑者の憎む全てを仮託されてしまっただけであり、Hagex氏は松本容疑者が殺したかった世界そのものの象徴にされてしまったのだろう。容疑者にとってHagex氏は実在の個人というよりは概念に近い存在だったから踏み切れたというのもあると思う。造田の言う「努力しない人」のような。
加藤や造田は実在する特定された恨みの対象に怒りをぶつけることができないまま、その怒りの対象を特定の対象から彼らの妄想によって生まれた概念に移行させていき、結果として無関係な人々に対して凶行を働いた。松本容疑者も、同じような過程をたどっていったのだろう。ネットリンチを過剰に憎む言動に、彼が最初に本当に憎んでいた特定の存在の影は窺うことはできるが、それが誰であったのかはわからない。わかることは、彼が孤独の中で一人意識を先鋭化させていき、妄想の中で歪んだ正義の概念を育てていったということ、それだけだ。
そういった正義の執行対象になってしまうことには、本当は論理的な理由なんか存在していない。偶然、犯人の妄想と想像力の届く範囲に入りこんでしまっただけなのだから。たまたま、造田たちの行った先を歩いていた人たちと同じように。容疑者の世界があまりに狭いためにわかりにくいが、この事件は通り魔事件の新しいスタイルであって、言論テロとかいう話ではないのではないか。気をつけろといって、何とかなるものではない。恨みを買うようなことをネットで撒き散らしている炎上ビジネス家、歯に衣を着せぬ毒舌評論家たちが殺されるかもみたいな話ではなく、犯人のストーリーに組み込まれてしまえば誰でも同じだ。
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